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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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院長のブログ 実千代院長の最新ブログ

2019年3月1日(金)

8.涎(よだれ)つわり []


仕事の帰りに美しい月。

28歳女性
【主訴】来院時、妊娠4ヶ月目。妊娠7週目から悪阻(つわり)が始まる。
初めは、嘔吐もあったが次第に涎のみで、毎日ペットボトル3本から4本出る。
涎はやや粘稠。喉も乾く、水分は1ℓ以上摂取。涎の不快感からイライラがつのり食欲減退。

昨年春に初めて妊娠するも4ヶ月目で死産。前回も同じく涎つわり。また、今回も前回同様、妊娠した途端、寝つきに4〜5時間かかるようになる。

【悪阻(つわり)について】
一般には妊娠初期に発生し、2〜3ヶ月で収まるが重症になると頻繁に起こり食べれず後期まで及ぶ。
悪阻の病因は様々。多量の涎つわりの場合は、寒熱の違いはあるものの、普段から胃内に痰飲(水分)が停滞し易い状態にあったところ、妊娠した事によって、「衝脈」の気が上逆し、共に痰飲も上逆する為に発症する。

【治療法】彼女の場合は、上熱下寒の状態で、熱を冷ます為に必要な陰血の不足がバックにあり、睡眠障害も発症したものと思われる。

一昨年の死産と同じ時期でもあり慎重に陰を補いつつ、気逆を下げ熱を軽くとる方法で治療を行った。

1診目〜3診目迄: 左照海を古代鍼で翳す。

4診目〜5診目迄: 左外関 2番鍼で20分置鍼。

6診目: 右申脈 2番鍼で20分置鍼。

【経過】
古代鍼の鍼で脈が落ち着き、足が温かくなり、その日の夜はいつもより良く眠れるようになる。
3診目から涎も止まり、食欲も出て調子よく、熟睡出来るようになる。赤ちゃんも良く動き現在8ヶ月目。

2018年12月26日(水)

7.「うつ病」 []

40代女性

初診時の2年前から元気が無くなり不安感や食欲不振が出現、うつ病と診断される。その10年ほど前から軽く同症状有り。いつも多忙を極め幼い頃から全てに追い立てられていた。

薬もドンドン増え続け朝晩逆転、身体が重く昼間も起き上がれない状態に。10kg以上太り益々寝たきりになる。

1年間は打鍼で治療、2年目から後渓か照海、公孫何れかに鍼。3年目4年目は打鍼治療、5年目以降は鍼治療に変える。

長い間の治療になったが、現在10種類程服用していた薬は0になる。

現在も鍼治療を継続しながら大きな仕事に従事。家庭と仕事共に充実の毎日を送られている。

「別人かと 思わず見つめる 貴女の笑顔」by 実千代

2018年11月17日(土)

6、「うつ病」 []


空って大きなキャンパス。

30代 男性
7年前からストレス障害で夜中悪夢を見て叫び続け、殆ど寝た感じが無く、退職。仕事に就くとまた不眠になり仕事が長続きせず自信喪失に陥る。
そのうち物に当たったり、奥さんへの話しが止まらなくなり、7種類の抗うつ剤を服用するようになる。現在は何もやる気が起こらず、手足が重く全身が凝っている為、奥さんの友人の紹介で遠方から来られる。

頭が良くかなりのやり手だった事から、せっかちが昂じて実から虚に転化。しばらくは、打鍼で治療を行う。

治療する中で眠れるようになり、やる気が出過ぎて今度はイライラが募るようになった為、7診目から鍼に変更。7回天枢を使用した後、後渓を使用。百会も時々使用。

7ヶ月間週一回の治療を続け、本人は「知らない人と話したり、電話をかけたりする事に何も恐怖を感じない自分がいる事を発見し、心の病が治ってきてると実感出来ている」と言われ、昨年暮れに就職が決まり7年ぶりに働けるようになる。

2週間に一度、治療しながら約1年間継続して働ける事が出来、その後、自分が望んでいた就職を勝ち取る事ができた。

2時間以上 かけて通って 満面笑顔 by Michiyo

2018年10月24日(水)

5「首と耳下の湿疹」 []

40代 女性
幼稚園の頃から発疹有りステロイド使用。8年程前から首、耳下に肌汁伴う発疹が出る。仕事でストレス過多の時期。3年前他の鍼治療に通い顔の発疹は改善するが、再び瞼に再発。首、左耳下にも発疹と痒みが出て来院される。現在ステロイドの使用は無し。

肝鬱化風、湿困脾土と判断し治療開始。
6診目まで外関、後4回天枢。その後、後渓~肝兪~百会。いずれか一穴を使用。

初診後から体全体が暖かくなり、3診目で痒みがマシになる。その後もストレスや気温変化で悪化を繰り返すも、根気よく来院くださり、1年後には発疹も消え痒みも全く気にならなくなる。現在月一回来院。

ご本人は今まで色々してきた事が勿体なく感じると喜ばれる。

特に女性が顔に痒みや発疹が出来ることの精神的ストレスは想像以上に大きく、ネット等で様々振り回される傾向あり。

また皮膚の肌理が細かく色白の女性は肌が弱いため、過剰なストレスが続くと弱い皮膚に発疹が出易い。

「本来は 美し過ぎる その肌よ
振り回されずに 鍼しよね」

2018年10月12日(金)

4.「手湿疹」 []

40代女性。今年の夏から手湿疹が悪化。それまでは痒みを伴う軽い湿疹だった。現在乾燥する為、ワセリンを塗るもジュクジュクした肌汁が出る。特に夜に腫れぼったく熱い。仕事も多忙で神経を使う上、愛犬の病気で心配事が重なる。
湿疹は起床時が一番酷く、喉に何か詰まったような梅核気を伴う。ステロイドを使用したくない為来院される。

肝鬱化火、傷陰と考え治療開始。バックに脾胃の問題も有り。
1診目「照海」使用後、ジュクジュクや痒みが無くなるが乾燥がキツイ。
2診目と3診目「申脈」、4診目と5診目「太衝」、6診目と7診目「三陰交」で手湿疹は綺麗になる。


初診時の手湿疹。


7診目の手湿疹。

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