平野真奈です。
鍼灸専門学校に入学して一番始めの課題が、「人体に不必要な臓腑や器官はあるか」との題に、自分の意見を述べるという自由作文でした。
小さい頃から、生き物や植物の図鑑よりも、人の体の図鑑が一番好きで、ボロボロになるまでよく見てました。
中学生の頃は、「人体の不思議展」も何度か観に行き、臓腑や器官が全て繋がって動き続けているから自分は生きているんだ〜と感動したのを覚えています。
なので、私は人間の体に不必要な物はないと思っています。
鍼灸師となった今は、体と心は繋がっており、全てのバランスを保っているのだと痛感します。
体はどこかが傷つけば修復し、常に健康を保とうと働いています。
しかし、気持ちがネガティブだったり後ろ向きだと治癒力は半減してしまう気がします。
私は、緊張やストレスですぐに体のどこかが痛んだり、不調が出やすく、
その度に「なんでこうなるの⁇なんなん、この体。」と体に対して腹が立っていました。
症状が多過ぎたり長引くと、精神的に滅入ってきて、体調はなかなか改善しない…
悪循環のループにはまってしまいます。
まさに、体と心が繋がっているのを実感します。
ある時、これらの不調は
何かが自分にとってアンバランスな部分があるぞ
と体が教えてくれているのかも?
それは、自分の考え方なのか、生活リズムなのか…まだ手探り状態で明確には出来てませんが、
体に文句ばかり言っていたことに気付きました。
怒りの感情は、治癒力を破壊している気がします。これは本当にもったいないですね…
鍼灸治療で体を整えていただくと症状が治っていく上に、常に動き続けている体にありがたいな~と思えるようになりました。
感謝できる余裕があると気分が楽です。
と同時に、不調が出現する回数も減ってきました。
ひと時も休まず一生働き続けている体に感謝し、心身共に前向きに、この三寒四温を乗り越えたいと思います。
吉田綾乃です。
『人間は皆、自分の見たいものしか見ようとしない』
ある医療番組でベテラン救命救急医師が若手研修医へのアドバイスとして、この言葉を挙げていました。ローマの皇帝、ガイウス・ユリウス・カエサルの名言です。
救命救急なので、限られた時間内にCT画像を診て診断しなければいけないのですが、CT画像に存在するものだけを追ってしまい、あるべき臓器がない事に気付かないのです。そのテレビ番組での再現ドラマでは、昔、脾臓を摘出していた女性が意識を失って運び込まれたという設定でした。
他にも、肺のCT画像を見せて、二か所異常があるので探して下さい、と言われると、ひとつはすぐに見つかるのですが、もう一つも同じような形状の異常を探そうとして、それ以外の変化に気付かないのです。テレビでは、なんとCT画像に“ミニゴリラ”が映っていました!
鍼灸師の治療診断にも言えます。鍼灸師は検査機器がなく、五感を使って患者さんの体調の変化を探っていくので、尚更難しいです。
私もこの決めつけ!あるあるに襲われる時があります。「頭で余計な事を考えずに素直に体表を診ていく事が大事」と院長からよくアドバイスを頂きます。
決めつけずに診た身体の情報を繋ぎ合わせて、更に、深く診ようとしなければ、原因は見えては来ないとも言ってました。
『見たい物しか見えない』『見ようとしなければ見えない』…
本当にその通りと実感します。 広く的確な判断には柔軟な心が伴っているとも思います。カエサルは、二千年前の独裁者ですが、柔軟な心と人並み外れた広い視野の持ち主だったと想像がつきました。
私自身も体だけを診るのではなく、心、季節、成長や老化を含めた広く柔軟な治療を学んで行きたいと思います。
こんにちは。橋本伸浩です。
来年の春の5月1日からひとつの時代(平成)が終わりを告げ、新しい時代が始まります。
次の元号はどうなるのか?と注目されていますが、そもそも元号は中国が紀元前115年頃に「建元」という元号が創始され、以後日本に元号システムが伝わりました。
日本で始めに元号が用いられたのが大化の改新の時の「大化」とされています。
「大化」から「平成」にいたるまで約1300年間で247回改元されて来ました。
元号は中国や日本、朝鮮、ベトナムなどで使用されてきましたが、王族の滅亡や廃止により現在では日本が唯一元号を使用している国です。
ちなみに「平成」の名前の由来は『史記』五帝本紀の「内平外成(内平かに外成る)」、『書経(偽古文尚書)』大禹謨の「地平天成(地平かに天成る)」からで「国の内外、天地とも平和が達成される」という意味だそうです。
日本の元号は『史記』という中国の歴史書から12個も引用されています。
その『史記』の中に扁鵲(へんじゃく)という伝説的な名医の逸話が残されています。
この扁鵲(へんじゃく)先生は患者さんを一目見ただけで、五臓のどこに病があるか透けて見えたそうです。
古代の日本でも読まれていた『史記』。そこに日本のルーツが隠されているかもしれません。
私も『史記』扁鵲倉公列伝を読み、次のブログで紹介したいと思います!
平野真奈です。
ここ3日程、珍しく悪夢を見続けておりました。
内容はなかなか恐くてスリリングな物で…
普段、夢をほぼ観ないので、衝撃的な映画を観ていた感覚になり、未だに記憶に残ってます。
夢は科学的に言えば、レム睡眠(脳は起きているが体は眠っている状態)の時に見やすいそうです。
東洋医学でいうと、脳の興奮と関連するのは「肝気のたかぶり」です。
特に、春は肝の臓と深い関わりがある時期で肝気がたかぶりやすいです。
立春を過ぎた今、寒さはまだありますが、日中の太陽は暖かく、なんとなく春めいてきているのを感じますね。
肝の臓は、「将軍の肝」といわれる程、猛々しく、単独で突っ走りやすいところや、押さえつけられるのを嫌う性質があります。
なので、肝の臓は春の草木のように
「のびのびとしている状態」を好みます。
そのため、ストレスで抑圧されたり、体を締め付ける服装など、心身共にタイトな状態になると、気の巡りが悪くなり、肝気が上りやすく、イラ~~っとしやすくなります。
先日、お店でフトしたことでキレて怒鳴っていた人を見かけたり、子供の癇癪の声が響き渡っていたり…
人間の心身も春めいてきたな~と実感します。
私も鍼治療の時に、悪夢を見るのが続いてることを伝えると、たかぶった肝気を降ろす治療をして下さり、治療後はスッキリ‼
「チョコレートやナッツ類の取り過ぎは、肝気がたかぶるから控えるように」との養生指導で思いだしました!
3日前からチョコレート食べておりました…笑
なぜか普段食べないチョコレート(しかも高カカオの苦味)を欲し、1日ひとかけら食べてました。
あ~食べ物の体への影響ってすごいなと実感。
今は逆上せる物は控え、チョコレートのように、心身ともにトロけさせて、適度なゆるゆるで桜の開花を楽しみにしております。
吉田綾乃です。
実千代鍼灸院には、毎日沢山の子供達が治療に来られます。新生児から思春期真只中の高校生まで幅広いです。
そして、その子供達から、私は毎日パワーを沢山貰っています。子供達に接するといつも思いやりの気持ちが溢れてくるのです。
普段はテレビにもすぐダメ出ししてしまうのですが^^;
子供の無邪気さ、無防備さ、ひたむきな心、ひいては存在そのものが、ささくれだった私の心を変えてくれます。ありがたい存在です。
先日、鍼灸院の待合室で、物静かな年配の女性と生後数ヶ月の赤ちゃんが、初対面にもかかわらず、しっくりと2人で椅子に座っているのです。まるで初孫を抱くおばちゃんと男の子のように。肝心のお母様は、安心して身支度整えている最中でした。その年配の方の和やかなお顔に「すっかり馴染んでおられますねぇ」と声を掛けずにはおれませんでした。赤ちゃんは、その存在だけで他人同士の心も一瞬に和やかに温めてくれます。凄い力です。
他にも、高熱でフラフラな体をおして来院してくれる中学生の女の子。実千代鍼灸院に行ったら治る気がすると。ひたむきな心で鍼の力を信じてくれます。私の心も奮い立ち力が湧いてくるのです。
言葉とは違う交流。波動なのか、気なのかわかりませんが、心持ちの交流が治療には大きな意味を待つ事を実感します。
子供達にはかないませんが、私も鍼灸へのひたむきな心を忘れず、患者さんとの温かい心の交流を大切にしていきたいと思います。