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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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2018年3月26日(月)

春はあけぼの

こんにちは。橋本伸浩です。

もう気付けば春分を過ぎ、いよいよ本格的に春の季節になりました。

今年は桜の開花も平年と比べ8日ほど早くなっています。

これは「休眠打破」といって花芽が冬季に一定期間低温にさらされると、花芽が早く成長する状態なため平年より開花が早いそうです。

東洋医学で春季は五臓でいうと「肝の臓」の機能が亢進する時期です。

「肝の臓」は全身の「気」をのびやかに巡らせ、各臓器を正常に働かせる機能があります。
「肝の臓」の機能が異常に亢進することを「肝気が高ぶる」といいますが、「肝気が高ぶる」と「気」が上の方ばかりに偏り、上半身にさまざまな症状が現れます。

この時期の、イライラしやすい、抑うつ感、めまい、脇の突っ張り感、目のかすみ、充血などの症状は、普段の過緊張やストレスに季節の影響を受け、肝気が高ぶった結果起こると考えられます

最近患者さんや私を含め、甘い物を普段より多く食べている人がいます。
甘い物は緊張を緩ませる効果があります。肝気が高ぶり緊張した身体を緩めようと
自然と身体が欲し多食してしまう姿です。別名ストレス食いですね(笑)

今年は2月から現在まで気温が低い日が続いていましたが、今週から急に温かくなり、桜の花が芽吹くように身体にもさまざまな症状が噴き出てきやすくなります。
そのため冬から春の変わり目は養生が大切となります。

中国の古典書 『黄帝内経素問』には、「春は夜早めに寝て、朝は早起きする。新鮮な空気を吸いつつ、庭をゆったりと散歩し、頭髪は結束を解いてバラバラとし、全身の束縛をといて十分ゆったりとゆるめねばならない。」とあります。

春になると体調を崩したり各症状が悪化する方は、是非この養生を行い春を元気に過ごしましょう!
(ストレス食いにも効果ありです!)

栗林公園 春分の日の風景

2018年3月17日(土)

症状は何かのサイン

平野真奈です。

鍼灸専門学校に入学して一番始めの課題が、「人体に不必要な臓腑や器官はあるか」との題に、自分の意見を述べるという自由作文でした。

小さい頃から、生き物や植物の図鑑よりも、人の体の図鑑が一番好きで、ボロボロになるまでよく見てました。
中学生の頃は、「人体の不思議展」も何度か観に行き、臓腑や器官が全て繋がって動き続けているから自分は生きているんだ〜と感動したのを覚えています。
なので、私は人間の体に不必要な物はないと思っています。
鍼灸師となった今は、体と心は繋がっており、全てのバランスを保っているのだと痛感します。

体はどこかが傷つけば修復し、常に健康を保とうと働いています。
しかし、気持ちがネガティブだったり後ろ向きだと治癒力は半減してしまう気がします。

私は、緊張やストレスですぐに体のどこかが痛んだり、不調が出やすく、
その度に「なんでこうなるの⁇なんなん、この体。」と体に対して腹が立っていました。
症状が多過ぎたり長引くと、精神的に滅入ってきて、体調はなかなか改善しない…
悪循環のループにはまってしまいます。
まさに、体と心が繋がっているのを実感します。
ある時、これらの不調は
何かが自分にとってアンバランスな部分があるぞ
と体が教えてくれているのかも?
それは、自分の考え方なのか、生活リズムなのか…まだ手探り状態で明確には出来てませんが、
体に文句ばかり言っていたことに気付きました。
怒りの感情は、治癒力を破壊している気がします。これは本当にもったいないですね…

鍼灸治療で体を整えていただくと症状が治っていく上に、常に動き続けている体にありがたいな~と思えるようになりました。
感謝できる余裕があると気分が楽です。
と同時に、不調が出現する回数も減ってきました。

ひと時も休まず一生働き続けている体に感謝し、心身共に前向きに、この三寒四温を乗り越えたいと思います。

2018年3月7日(水)

カエサルの名言

吉田綾乃です。

『人間は皆、自分の見たいものしか見ようとしない』

ある医療番組でベテラン救命救急医師が若手研修医へのアドバイスとして、この言葉を挙げていました。ローマの皇帝、ガイウス・ユリウス・カエサルの名言です。

救命救急なので、限られた時間内にCT画像を診て診断しなければいけないのですが、CT画像に存在するものだけを追ってしまい、あるべき臓器がない事に気付かないのです。そのテレビ番組での再現ドラマでは、昔、脾臓を摘出していた女性が意識を失って運び込まれたという設定でした。

他にも、肺のCT画像を見せて、二か所異常があるので探して下さい、と言われると、ひとつはすぐに見つかるのですが、もう一つも同じような形状の異常を探そうとして、それ以外の変化に気付かないのです。テレビでは、なんとCT画像に“ミニゴリラ”が映っていました!

鍼灸師の治療診断にも言えます。鍼灸師は検査機器がなく、五感を使って患者さんの体調の変化を探っていくので、尚更難しいです。

私もこの決めつけ!あるあるに襲われる時があります。「頭で余計な事を考えずに素直に体表を診ていく事が大事」と院長からよくアドバイスを頂きます。

決めつけずに診た身体の情報を繋ぎ合わせて、更に、深く診ようとしなければ、原因は見えては来ないとも言ってました。

『見たい物しか見えない』『見ようとしなければ見えない』…

本当にその通りと実感します。 広く的確な判断には柔軟な心が伴っているとも思います。カエサルは、二千年前の独裁者ですが、柔軟な心と人並み外れた広い視野の持ち主だったと想像がつきました。

私自身も体だけを診るのではなく、心、季節、成長や老化を含めた広く柔軟な治療を学んで行きたいと思います。

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