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実千代鍼灸院 Michiyo Acupuncture Clinic

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症例

2012年2月4日(土)

アトピー性皮膚炎 []

篠山市在住 :生後 10 ヶ月
主訴:アトピー性皮膚炎
初診日:平成23年10月初旬

(現病歴)
生後 5ヶ月頃からアトピー発症。頚回り、顔面、肘、膝、左耳~お腹と胸、背中にも広がる。耳と首をよくかき、掻くと時々黄色い汁が出る。お母さんも大人になってからアトピー、お父さんは小児喘息。アトピーは、涼しいとマシになり、入浴後や夕方、朝がひどい。便は2日に一回でヨーグルトの様なツンとした臭いがする。

(診断と治療)
まだ授乳中なので、お母さんの食事の状態をチェック。油物が多くなり、最近アイスクリームを食べているとの事。
アトピーは皮膚炎というだけあって、ほとんどが熱疾患であり、上記の様な食事を摂取し授乳すれば、それが子どもの身体に邪熱を生じる事になる。また、黄色い汁が出ることから熱が湿と結び、湿熱の状態にあると思われる。診察した所、足が冷えて上部の熱の方が強く乾燥している事から熱を取る治療とする。

(治療)
初診時~5診目まで: 接触鍼の古代銀鍼にて、百会穴、行間穴と背候鍼(背中の熱感の強い所に接触鍼で散鍼をする)

6診目~12診目まで: 上記の行間の代わりに両方の少沢穴。

(治療効果)
一回目の治療で、黄汁は酷くなったが、赤味がマシになる。治療後、毎日便通がつく。
治療度に赤味は引いていく。顎の下や首の周りの痒みがしつこい。現在、16診目。殆ど綺麗な肌になる。(下記写真参照)

(考察)
本当に可愛い赤ちゃんで、誰にでも愛想がいいので、たくさんの人から可愛がられて(いじられて)お子さんも疳の虫が高くなる事は容易に想像できます。(実際、多くの人に接した後キーキーと高い声を出すこと有り)

両親ともアトピーと喘息という既往歴もあり、『肺の蔵』と『肝の蔵』のバランスが乱れ(アトピーと喘息は表裏)両親の体質を受けアトピーが発症したと思われますが、熱を取る治療でどんどん綺麗になりました。ステロイド剤を使用せず、全く痛みのない接触鍼だけの優しい治療は、北辰会代表の藤本蓮風先生が考案されたものです。これによって多くの方が救われています。


治療前


治療前


治療後


治療後

2011年8月29日(月)

アトピー性皮膚炎 []

主訴:アトピー性皮膚炎
西宮市在住 34歳 女性 会社員
初診日:平成23年2月下旬

(現病歴)
生まれたときから喘息で、2歳からアトピー発症。12歳のときマイコプラズマ肺炎にかかり高熱で一週間入院する。
大学を卒業してから一人暮らしになり、食事は油物が多く、野菜不足、お菓子類(チョコなど)が多くなり、この頃から便秘になる。アトピーの性状は、平で大きなブツブツ。喘息よりアトピーの方が酷く、ステロイドで一時的に良くなり、睡眠不足などすると悪化する等を繰り返していた。
西宮に引越ししてから、外食やストレスが多くなりアトピーは最悪に悪化する。食事を野菜中心に変え、薬を使用し緩和してきたため病院へ行くのをやめた。しかし、ここ2週間前から初めてアトピーがふくらはぎに発症。以前の顔(口周り)、鎖骨あたりのアトピーも出てきた為、前に使用していた薬を塗るが変化が見られなかったためホームページにて来院される。

(その他の問診事項)
・寝付きが悪く1時間半かかる時がある。
・足首がむくむ。
・手足がむくむ。
・口内炎が出来やすい。
・汗が少ない。

(特記すべき体表観察)
舌診:暗紅色、舌先に紅点多数、白二苔、やや腫れぼったく歯型が有り。
脈診:1息4至半、滑脈、脈力幅有り。
原穴診:虚(右太淵・神門・大陵、照海、太衝、左太白、京骨)
背候診:左肺兪から心兪まで実、右虚中実、右肝兪から三焦兪まで実、右腎兪・志室虚。
腹診:左胃土邪、右肝之相火邪。

(診断と配穴)
元々、肺の蔵が弱いところ、ストレスからの過食や油物、チョコレートの摂取多量で身体に熱をこもらせていたものと考える。肺の蔵が弱いためその熱が皮膚に停滞しアトピーになったと思われる。(肺は皮毛と関係が深い)また、アトピーの出ている場所が、唇の周りにでていたり、浮腫みがある、口内炎が出来るなどを考え、身体の中の過剰な「湿」も関与していると思われるが、肝気のめぐりをよくすれば湿もめぐるため、肝を中心としたツボを選穴した。

初診~3診目:百会(10分から15分)
4診目~11診目:後渓穴か太衝穴のどちらか。
12診目~16診目:天枢

(治療効果)
初診の日からよく眠れるようになる。3診目には、かゆみがましになる。顔の色もどんどん白くなってくる。7診目には赤みが引くなど顕著に良くなってくる。薬も全く使用せず。

(考察)
アトピーは東洋医学(北辰会)では、肝の暴走によって少陽枢機に異常を起こして発症する(臓腑経絡学説:アルテミシア出版 藤本蓮風著)といわれています。肝の暴走とは、ストレス過多のため、ブレーキがきかない状態です。少陽枢機に異常をきたすと、専門用語で詳しい説明は避けますが、発汗がしにくくなり更に邪熱が身体にこもり、内熱が盛んになってしまいます。かゆみ疾患は基本的に熱なので、発汗するなどし、身体に変な熱を貯めないことが重要です。油物の食事も熱を篭らせます。

また、喘息とアトピーは表裏の関係で、アトピーが酷いときは喘息がまし、喘息が酷いときはアトピーがましという関係にあります。つまり肺の蔵が弱いためストレスなどで身体に熱を溜め込むと、喘息や皮膚に症状が現れる結果になってしまうのです。

アトピーは現代病ともいわれ、その原因も様々にいわれています。しかし、肝の暴走である限り、リラックスの時間をもち自分でブレーキをかけることも大切です。実際は自分でブレーキをかけれない人が殆どです。
是非鍼灸治療でお手伝いさせていただきたいと思います。
患者さんのようによく眠れるようになったこと自体、ブレーキをかけリラックス出来ている証拠です。元来アトピーの人の肌理は細かく美しい(デリケート故ひどくなる)その肌になられ本当に嬉しく思います。

2011年5月21日(土)

痒み疾患 []

阪南市在住 41歳 女性
主訴:痒み疾患(両頚、後頭部、右眉の上、両脇、上腕、骨盤等)
初診日:平成23年2月上旬

(現病歴)
若いころから口内炎ができやすい体質だった。26歳ごろストレス(仕事多忙)のため胃潰瘍になる。30歳過ぎてから便秘になり薬を服用し始める。またこのころ年齢とともに仕事へのプレッシャーも大きくなる。
そんな昨年2月上旬、両後頚あたりが赤くなっていたので市販の薬を購入。塗った後から赤く腫れあがってきた。皮膚科を受診し抗生物質を服用。薬で痒みは治まっていたものの、また10月ごろから後頭部の髪の生え際を中心に右目瞼の上、右側頭部がかゆく、皮がポロポロ落ちてくるようになる。2か月後には、両脇から両腕外側に小さいプツプツができ、両骨盤あたりにも同症状が発症したため、ステロイドを塗って抑える。ここ1~2年晩御飯の後、ケーキやチョコを食べたくなる。

(増悪因子):会社に行くと悪化する。夕方から夜にかけて特にかゆい。身体が温まるとかゆい。冬場乾燥時悪化する。
(緩解因子):家でホッとしたときはましになる。

(その他の問診事項)
・乗り物酔いをする。
・手足が冷える。(最近特に足が冷える)
・眩暈がする。
・胃が痛む。
・頭が痛い。
・肩がこるなど。
・運動はほとんどしていない。
・生理後に身体は軽くなる。
・生理前便秘し食欲も亢進する。
★上記の問診から気の停滞が上部にあることが考えられる。

(特記すべき体表観察)
・舌診:暗い赤から紫色、舌先赤い点々多数、舌辺が剥けている。
・脈診:1息4至、緩滑脈、尺位弱、脈力あり。
・原穴診:左合谷虚中実、左太衝虚中実、左衝陽実、左照海虚、右合谷虚中実、右神門やや虚。
・背候診:神道、霊台、八椎下、筋縮、中枢、脊中、命門圧痛。右肺兪から心兪虚中実、左肝兪から腎兪実で持ち上がり。
・腹診:右肝相火実、左脾募実。
★肝の気が停滞し熱化していることが舌診などからもうかがえる。

(診断と治療方針)
肝鬱化火(かんうつかか)証・内風(ないふう)証

痒み疾患は、東洋医学では熱の範疇に入る。
本来、胃が弱いところ、仕事でのプレッシャーから甘いものの過食、運動不足などが重なり、体の中に内熱という邪熱をこもらせてしまった。
そこへ寒さなどで毛穴が塞がれ、更に熱をこもらせる結果となり、肌表に邪熱が停滞し、かゆみが発症したものと考えた。これが冬など乾燥時期に
悪化した理由と思われる。比較的、頚から上にかゆみが酷いことから、肝の熱が上部を襲い、内風(ふう)を起こしたものと考える。(火が盛んになると風が起こるとされる)

(配穴)
初診日~4診目まで:合谷穴
5診目~9診目まで:百会穴
10診目~14診目まで:後渓穴
★4診目には痒みがましになり、かゆみが治まる日が出てきた。
★ストレスで甘いものの過食をしたり、生姜紅茶を飲んだ後は、かゆみが増す。
13診目ごろ生理痛と生理不順が無くなっているとこにきずく。
14診目で全く痒みもなくなり皮膚も綺麗になる。

(考察)
藤本蓮風氏の著書「経穴解説」(メディカルユーコン社)の中に、合谷というツボは肝鬱化火から生じた内風(ないふう)には文句なしに効果があると言われています。彼女も合谷というツボに明らかに反応が表われていたいたため、その効果が顕著にあらわれ短時間で改善されたものと思います。

その上、治療の中で、生理痛や生理不順も改善されました。これは、身体全体の気の巡りが良くなったためだと思います。

もともと色が白く肌理の細かい方ですので、肌は非常に敏感です。そのような人が、チョコや甘いものを食べ、ストレスが過多になると、身体に内熱を溜めてしまう結果となり、その熱が弱い皮膚を襲います。甘いものが非常に欲しくなったときは、身体がストレスを訴えているのだと自覚し、リラックスの時間を持つように心がけることが大事です。
これから夏になると発汗し内熱は取れ易くなりますので、少々甘いものを食べても大丈夫だと思いますが、あまり根を詰めないように気を付けてください。

2011年2月7日(月)

アトピー性皮膚炎 []

東灘区在住 40歳
主訴:アトピー性皮膚炎
初診日:平成20年9月下旬

(現病歴)
14才時から十二指腸潰瘍を繰り返していたが、30歳のころピロリ菌を除去してから潰瘍は起こらなくなった。
しかし、その後アトピーが発症し、手とまぶたの上に赤みと痒みが出たり引っ込んだりするようになる。
ステロイドで落ち着いていたが、昨年7月から顏を中心に悪化。その前年には子宮筋腫の手術を受ける。アトピーの状態は、顏が腫れあがる程かゆく少し肌汁も出るため、今年2月ごろまでの半年間はステロイドを多量に使用する。2月以降はステロイドを中止し、漢方藥の消風散を服用。胃が悪い時にはアトピーが悪化するように感じるとのこと。現在は、顏、頚、手、腰に出ている。共に胃がむかむかして食欲が減退している。

(増悪因子)湿気の多い時、梅雨、ストレスによる過食時(胃の調子が悪い時)。
(緩解因子)晴天時。

(その他の問診事項)
二便の状況:軟便、尿1日4回。
飲食:温飲を好む、油もの・甘い物を好む。
生理の状況:1年前から量が減少、生理前の過食・イライラ・便秘・ため息多。
最近入浴時間10分で疲労感。

(特記すべき体表観察)
舌診:舌先が剥けてツルツル(やや左前方)、紅色、苔が厚い、湿潤、やや力無し。
脉診:弦・滑脈。
腹診:心下・脾募の邪
ツボの状態:脾兪、太衝
血虚(貧血)の状態:眼瞼結膜の淡白、耳介淡白・爪甲淡白・爪縦筋有り。

(診断と治療方針)
証:肝鬱化火~生風証、脾虚証

14歳から繰り返す十二指腸潰瘍など、元来胃腸が弱い(太れない)上、ストレスで肝気を更に高ぶらせ(生理前の便秘、過食、イライラ)たことにより、肝気が脾胃を押さえ、更に脾胃を弱らせている状態といえる。
散歩や入浴により疲労感が増すこと(虚)や、雨天時にだるくなること・軟便・舌の苔の厚さ(湿)やツボの状態、更に、血虚(貧血)(虚)等からも虚(弱り)と実(湿の過剰)などは察知できる。

胃がもたれるとアトピーが悪化するとの本人の訴えは、胃腸が弱いところ、食べ物が湿熱に傾くものばかり(油もの、ラーメン、ポテトチップスなど身体に入ると酸性になり湿熱邪に変化するものを好む)を摂取している為だと考える。

アトピー性皮膚炎など病名に「炎」のつくものは、熱証の疾患のため、酸性食品の摂取は病状を悪化させる。顏を中心に腫れあがる状況は、熱が上へ上がり、風をおこした状態(陽炎のようなもの)に発展したものと思われる。
しかし、痒み自体は激しくないことや、舌の潤い、白い苔が多い、温飲を欲する等を見れば熱の度合いはひどくなく、湿が勝っている状態と言える。よって身体の熱を除去しながらも脾胃の弱りを意識して治療をすすめる。

(治療配穴と結果)
1診目~19診目まで:肝兪+外関、太白或太衝:初回の治療後風邪を引く。
20診目~26診目まで:後谿、三陰交。
27診目~:脊中か中枢、と必要ならば外関(中枢、脊中の外側に大きな黒ずみあり、またひどい圧痛もあり)
50診目~:再び肝兪か後溪に戻す。脊中、中枢の圧痛が無くなったため。

週1回の治療により、アトピーは半年で完治。現在も治療継続中。
★全くアトピーが出なくなり、アトピー痕(背中の黒ずみ)も完全に綺麗になったのは60診目ごろから。(下記写真)
★治療後はかなり眠くなるため置鍼時間は、10分~20分以内。

(養生指導)無理をしないで早く寝ること、油ものを控える、ゆっくり散歩すること。

(考察)
様々示唆に飛んだ症例といえます。鍼治療の後、非常に眠くなり、更に1診目は治療直後に風邪を引かれました。
これは、鍼により肝気が緩み寒邪(風邪)が入ったのではないかと考えます。緊張している時は風邪は引きにくいですが、ホッとして緊張が緩むと一気に風邪を引いたりするようなものです。
このような時は、肝気を一気に緩めるような治療を避け、鍼を置く時間を短くしたり、外関穴などの風邪の時に用いるツボを同時に使用するなどして加減を考えました。この事からも彼女がいかに普段から緊張状態にあるか(あったか)という事もわかります。

緊張などで肝気を高ぶらせれば、脾胃の弱りに即影響を与えます。そこへ食事は上記のように油物が多いとなれば、身体の中に湿熱を溜め込み炎症性の疾患にかかるのは簡単なことです。

熱は陽邪、湿は陰邪で、この両者は結びつきやすく湿熱という形をとります。この湿熱の体質こそ炎症や膿などの疾患を生じさせ、病を難治にしていきます。

北辰会代表、藤本蓮風先生は、著書「鍼灸医学における実践から理論へパート3」の中で、「肝と脾のアンバランス、いわゆる肝気が高ぶることによって、脾気が抑えられます。これによって、胃の気が弱ってくるわけです。これが邪気の発生を大いに促してきます。・・・そこへ持ってきて、飲食、勞倦(疲労)がやはり脾を傷めるのです。」と言われているとおりです。鍼灸治療の継続により、顏色をはじめ、肌の弾力など見違えるようにお元気になられ心から嬉しく思います。


平成22年11月撮影


同左撮影

2010年12月16日(木)

アトピー性皮膚炎 []

川西市在住 初診時6歳 男の子
主訴:アトピー性皮膚炎(全身)
初診日:平成22年6月初旬

(経過と初診時の症状)
生後2ヶ月でアトピー(顏、頬~両ふくらはぎ~身体全体)が発症する。ステロイド軟膏、リンデロン、ワセリンなど使用するも効果なし。
赤ちゃんの時、蛇口の水の滴る音で目が覚めるほど敏感で、夜鳴きがひどく母親はだっこしっぱなしだった。
高熱もよく出し嘔吐していたがスイミングにより解消する。
今年1月からステロイドを減らしていくが乾燥して痒みが増大し、中旬からステロイドを中止すると、歩けないほどアトピーが全身に出て夜も眠れなくなる。ステロイドを再び使用するが(量は半分に)寝ていても掻きむしる。皮膚は苔癬化しひどい状態のため知人の紹介にて来院される。

(その他の症状):便秘傾向、汗が少ない、鼻炎、多夢(追いかけられる)。食欲不振。

(血縁者の体質):父花粉症。

(増悪因子):犬、秋など乾燥している時、運動後・精神的ストレス後、カレーとお寿司には反応する。

(顕著な体表観察所見)
舌診:淡紅、舌先紅点、薄白苔。
腹診:胃土・肝相火・臍周。
原穴診:太白
背候診:心兪熱、肝兪熱実、脾兪。

(診断と治療方針)
証:心肝火旺~化風,肝脾不和証
生まれた時からの激しい夜鳴き、物音に敏感など肝気が高い
傾向
にあったところ、その肝の高さが脾胃(一般での胃腸)
に影響を及ぼし食不振などが現れたものと思われる。
小学校に入り、痒みなど更なるストレスにより肝気が益々高
ぶりそれが「心(しん)の臓」にまで影響。
「心の熱」(舌尖の紅色、多夢(恐い夢)など)のために風(ふう)が生じ、乾燥し痒みがきつくなった
熱の割に舌に潤いが有り、赤みがひどくないのは、口の渇き
などで冷たい飲料を多く摂取しているためと考える。

(週1回の治療を開始。)
4診目まで:百会置鍼(10分):皮膚がややしっとりしてきた。
5診目から23診目まで:後谿置鍼(10分)たまに古代金鍼で太白を補う。

9診目ごろ:顏が徐々に綺麗になり改善へ向かう
9月新学期が始まり、担任の先生からも綺麗になり驚かれる。
便通も早くから改善され、現在殆どの皮膚も綺麗になり痒み
もほぼなくなる。(下記写真)

(考察)
北辰会代表、藤本蓮風先生は、著書「臓腑経絡学」の中で、「アトピー性皮膚炎の殆どは肝の暴走によって、少陽枢機に異常を起こす。少陽枢機というのは、腠理(毛穴)を開闔(開き閉じる事)し発汗させたり、二便(尿と便)を促したりする・・・」と言われています。
肝の暴走とは、肝の異常な高ぶりのことです。それが、発汗をさせなくし、便秘を招きます。結果、体の内に熱を溜めてしまいます。その熱が、陽炎の様に風(ふう)となり皮膚の強烈な乾燥を引き起こします。皮膚炎など「炎」がつくものの根本原因は熱にあるのです。
1回目の治療の後、不安げな顏が明るくなり、大好きなポテトチップス(油脂は身体を熱化させる)も自分から食べないようにする等、本人とご家族の努力、鍼に対する信頼が良好な結果を生みました。


平成22年11月


同年月 腹部


同年月 背部